飛騨白川郷と越中五箇山(説明は白川郷)  Since July 15, 2007
岐阜県大野郡白川村荻町とその付近  Googleマップ 白川郷
★祝 東海北陸自動車道全線開通 於2008年7月5日

「白川郷・五箇山の合掌造り(
Note 1)集落」として平成7年(1995)12月9日、世界文化遺産(Note 2)に登録。
物置や小屋も含めた合掌造り建造物は岐阜県白川郷と富山県南砺市五箇山の合計で114棟、ここ白川村荻町には家屋だけでも59棟があります。
岐阜県の白川村と富山県の五箇山は境を接しています。御母衣ダムから庄川を下り約13kmで白川村荻町、庄川をさらに約15km下ると五箇山に至ります。庄川は岐阜県高山市に源を発し、御母衣ダムをはじめ多くのダムで発電に寄与したうえで富山湾に注いでいます。庄川はまた支流を辿ると、太平洋に流れ出ている長良川も親戚関係にあります。
平成15年2月のデータでは、白川村全体の人口は1999人・608世帯、ここ荻町は人口608人・148世帯です。

合掌造り
茅葺き(
Note 3)屋根は降雨時の水はけを良くするため急勾配にしますが、特にこの一帯は豪雪に耐えるため45度から60度もあるそうです。人が合掌しているように見えることから合掌造りと呼ばれます。
一階部分は大工さんが建て、屋根は村民が造ります。屋根裏は、小さな家でも2層、大きな家では4層という大きなスペースがありますが、「屋根裏」なので登記上は平屋です。屋根裏部分は、江戸後期から明治期まで養蚕に使われていました。
屋根の部分は一階に載っているだけなので強風を受けたときの歪は屋根の部分が吸収し、且つ建物全体の耐震性も高められるという、極めて合理的な構造です。
また、日本の茅葺き建造物では入母屋造と寄棟造が一般的なのに対し、合掌造りでは養蚕のため日光と風を取り込みやすいように開口部を大きくできる切妻造が採用されています。

屋根の材料
昔は苅安(カリヤス)(
Note 4)が使われました。苅安は内部が空洞なので水はけが良く、ススキより長持ちします。
しかし生育条件を満たすのが難しく茅場(
Note 5)の管理に手間がかかるため、現在は入手し易いススキが使われます。それでも近隣の茅場だけでは不足で、県外からも調達しています。

屋根の葺き替え
葺き替えの頻度は、昔は囲炉裏(いろり)の使用による燻蒸効果が大きく、40~50年に一度でした。
現在は、材料が苅安からススキに変わったことに加え、囲炉裏が使われる頻度が減ったため25~35年ごとに葺き替えなければならないそうです。
材料のススキは家主が用意し、葺き替えは村民で構成する「結(ゆい)」という団結制度により村民総出で行なわれます。100~200人で、一日で完了します。
費用は¥1,000万もかかりますが毎年2~3軒が葺き替えています。毎年、どこかの家の葺き替えに参加することによって合掌造りの技術と、「結」が受け継がれています。

[語句説明] 広辞苑によれば、つぎのとおりです。

Note 1: 合掌造り = 巨大な合掌組を特徴とする民家の造り。急勾配の屋根を持ち、屋根裏に3~4階の蚕室を設ける。飛騨白川郷・富山県五箇山のものは著名。
Note 2: 世界遺産条約 = 「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」の略称。1972年にユネスコで採択された条約で、各国が世界的に貴重な自国の文化遺産・自然遺産を報告し登録すること、各国の拠出による世界遺産基金を設けて遺産の保護に当てることなどを規定。
Note 3: 茅葺き = 茅(Note 6)で屋根をふくこと。また、その屋根。
Note 4: 苅安 = イネ科の多年草。山地・草原に自生。細い茎が直立し、高さ約1メートル。以下省略
Note 5: 茅場 = ①屋根を葺く茅を刈る所。 ②省略
Note 6: 茅 = 屋根を葺(ふ)くのに用いる草本の総称。チガヤ・スゲ・ススキなど。
飛騨白川郷の合掌造り集落 飛騨白川郷の合掌造り集落
荻町の全景です。
城山展望台から見た代表的アングルの写真はこちら
荻町のイラストマップはこちら
飛騨白川郷 明善寺鐘楼門 飛騨白川郷の明善寺鐘楼門』  岐阜県指定重要文化財
拡大写真にマウスカーソルを置くと、明善寺の説明板に入れ替わります。
飛騨白川郷 明善寺本堂と庫裡 飛騨白川郷の明善寺本堂と合掌造りの庫裡』 2011年版
左側が白川村指定重要文化財である寄棟造の本堂、やや右手、切妻造の大きな合掌造りが岐阜県指定重要文化財である庫裡(くり)です。
飛騨白川郷 長瀬家 飛騨白川郷の合掌造りの長瀬家と説明板
拡大写真にマウスカーソルを置くと、説明板に入れ替わります。
飛騨白川郷 神田家 飛騨白川郷の合掌造りの神田家
外部リンク: 白川郷神田家
御母衣ダムと御母衣湖 御母衣(みぼろ)ダムと御母衣湖』  岐阜県大野郡白川村
電源開発株式会社(J-POWER)の水力発電専用に建設されたロックフィルダムで、提高は131mです。
御母衣ダムは、合掌造り集落のある白川郷荻町を流れる庄川の10Kmほど上流にあり、庄川は富山湾に流れ出ます。その途中、岐阜県の荻町から15Kmほど下流に富山県南砺市五箇山の合掌造り集落があって、世界文化遺産はこの2集落で構成されています。
御母衣湖畔の荘川桜 御母衣湖畔の荘川桜』  岐阜県高山市荘川町
電源開発株式会社の御母衣ダムが建設されることになったとき、湖底に沈む荘川村(当時)の光輪寺と照蓮寺から各1本、計2本の桜の古木が、いまでは御母衣湖を見下ろすこの位置に、同社初代総裁高崎達之助氏の提案で同社の負担により移植されたそうです。
越中五箇山の合掌造り集落 越中五箇山相倉の合掌造り集落』  富山県南砺市相倉
平成7年(1995)12月9日、白川郷と共に世界文化遺産に登録された五箇山の、相倉
(あいのくら)集落の全景です。イラストマップはこちら(PDF)(公益財団法人 世界遺産相倉合掌造り集落保存財団(下記リンク)発行)
外部リンク: 電源開発株式会社荘川桜  白川郷神田家  公益財団法人 世界遺産相倉合掌造り集落保存財団
各地区公式サイト: 岐阜県白川村  岐阜県高山市荘川町まちづくり協議会

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