ハクモクレン

『ハクモクレン(白木蓮)』 横浜市港南区笹下の個人宅 Googleマップ 横浜市港南区笹下  2010年3月20日撮影
カメラ機種名: Canon EOS 40D, 撮影モード: 絞り優先AE, 絞り数値: 4.0, シャッター速度: 1/8000, 測光方式: 中央部重点平均測光, ISO感度: 400, ホワイトバランス: オート, 高輝度側・階調優先: する
レンズ: EF70-200mm f/2.8L IS USM, 焦点距離: 70.0mm(35mm換算=112.0mm), 画像サイズ: 3888x2592を1024x683にリサイズ


コブシ(辛夷)とハクモクレンはどちらもモクレン科モクレン属なので、ほぼ同時期に咲くことと、花がどちらも白いことなどから見分けがつきにくいです。
しかし、ハクモクレンは良く見ると下記①のとおりほとんどの花が空に向かって咲いていますし、下記④のように花弁の展開が少ないことが分かります。
しかしまた、花弁の展開度のみに注目してしまうと、ハクモクレンも散る間際になるとコブシのように大きく展開するので誤認の可能性があります。
紫色のモクレンは、ハクモクレンより開花が遅れるものが多いようです。桜が終わってもまだ咲いていたりします。

[コブシとハクモクレンの見分け方]
コブシの花の向きはバラバラ。ハクモクレンの花は空に向かって咲く。真横より下へは向かない。
コブシの花弁は6枚。ハクモクレンは花弁に似た白い萼(ガク)が3枚加わるため9枚に見える。
コブシの花はハクモクレンより小さく、花弁が薄くて幅が狭い。ハクモクレンの花弁は幅が広く厚い。
コブシの花は早く全開するが、ハクモクレンは花弁の展開が少なく、全開するのは散る間際だけ。
コブシは花の付け根に緑色の葉っぱが1枚以上着いているのが多い。葉っぱのないコブシ(
Note)の花もあるが、ハクモクレンにはこの葉っぱがないので、あればコブシと断定してよい。
コブシの樹高は10mを越えるものがある。ハクモクレンは4~5m止まり。
コブシの枝は直線的に伸びる。ハクモクレンの枝はカクカクと方向転換しながら伸びる。
⑧ハクモクレンの若い枝は垂直に元気よく伸びる。ビョーんと空に向かって伸びている茶色の若い枝があればハクモクレンと断定してよい。(ハクモクレンは、花も枝も空が好きなようです。)
Note: 1本の木に咲いている全部の花の付け根に葉っぱがなければ、それはコブシではなくタムシバ(田虫葉)という種類らしいです。コブシの花に付いている葉っぱのクローズアップはこちら(2014年版)。
上記は私が両者を比較した印象です。権威ある文献からの引用ではありませんので参考程度にお受け取り下さい。

見分け方つながりで、ハナミズキとヤマボウシの見分け方はこちら

[語句説明] 広辞苑によれば、つぎのとおりです。
コブシ(辛夷) = モクレン科の落葉高木。山野に自生、また観賞用に栽植。高さ約10メートル、早春、葉に先立って芳香ある白色六弁の大花を開く。果実は秋に熟し開裂、白糸で赤い種子を釣り下げる。材は緻密で器具・建築に、蕾は鎮静・鎮痛剤に、花は香水の原料に、樹皮・枝葉からはこぶし油をとる。ヤマアララギ。コブシハジカミ。(韓名「辛夷」は本来モクレンの称)。
●ハクモクレン(白木蓮) = モクレン科の落葉高木。中国の原産。高さ5メートルに達し、葉は長楕円形。裏面に毛が多い。3~4月頃、白色の大形花を開く。花被は花弁・萼片合わせて9枚で、6枚のコブシより多く、肉質で香りがよい。観賞用。ハクレン。ビャクレン。韓名、玉蘭。

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