グラスファイバー製伸縮式釣り竿をアンテナポールとして使う場合の留意点と対策
下記説明の写真は、こちらをご参照ください。
7 MHz帯用ダイポールアンテナの両端に使って、10 m程度まで常時上げておくケースを想定しており、釣り竿は上から差し込む方式ではなく、先端部から順に引き出す繰り出し式です。
私の場合は中国製の12.5 m max.程度の竿ですが、先端部は細すぎるため3段目以降を使っています。
グラスファイバーはカーボンと異なり絶縁は不要ですし、エレメントへの影響も無視できます。しかも、繰り出し式はスルスルっと伸ばすだけでポールになるというお手軽さです。
しかし、それだけでは勝手に縮んで翌朝にはポールが見えなくなってしまいます。一気に将棋倒し式に落ちるようです。ずり落ち防止の対策をするまでは何度も落ちました。
一方、勝手に縮まないようにと各段を力いっぱい引き出すと、上下のオーバーラップ部分が少なくなって横方向の応力に耐えきれず下段の上端が縦に裂けてすっぽ抜けてしまいます。
いろいろ問題が発生しましたので、対策について整理しておきます。これは、自分自身のための備忘録でもあります。

【対策】
①伸ばすとき、上下のオーバーラップ部分の寸法を充分に確保すること。②と③で対策するので緩すぎるくらいがベスト。
②勝手に縮まないようにするため、全段の繋ぎ目にテープを巻いておく。これは、そのときに縮まないためなので、しっかり巻かなくても構わない。
  普通のビニールテープが手軽だが、粘着剤がヌルヌルとした性質なので、たぶん下部では上部の質量によって1年も経つとずり落ちると思う。
  粘着剤の性質の面から荷造り用テープならずり落ちることはないが耐候性が劣悪。太陽光が当たる面は半年でテープが劣化して粉になってしまう。
  そこでガラス繊維入りのテープを使用。耐候性は悪そうだが、劣化してもガラス繊維は残るので剥がしやすいと思う。
③ずり落ち予防と、下段の上端部が裂けることを予防するため耐候性結束バンドで締め付ける。
  各接続部の上段下部にずり落ち防止のため2本、下段上部に竿が縦に裂けるのを防止するため10本ほどの結束バンドを巻いて力いっぱい締め付ける。
④結束バンドは耐候性が必要。紫外線で粉になってしまわないことが重要。耐候性が明示されていない普通のものは使用可能期間が1年もないように思う。もっとも、「耐候性」となっているものでも数年間が限度かも知れない。その頃は、たぶん生きていないので問題なし。

移動先で手軽に上げる場合のずり落ち防止は、普通のビニールテープ、またはセロテープでも構いません。ただ、下部の何段かの継ぎ目はしっかり固定しておく方が無難です。
ただし、この場合でも風に煽られたときに上端が裂ける恐れがありますので、接続部下段の上端だけは結束バンド2本くらいで締め付けておくと安心です。上端を締め付けても、伸縮は従来どおり可能です。

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