高血圧の降圧薬について |
高血圧になったときに飲む降圧薬は、副作用は大丈夫なの?と充分に用心してください。 下記は、あくまでも私の場合の話です。誰もが私のように降圧薬の副作用で「うつ」のようになるわけではないと思いますが、私の知人も同じ副作用が顕在化しましたので注意喚起のために記事を掲載することにしました。 加齢により血圧が150/90くらいになりましたので、掛かり付け医の勧めで降圧薬を飲むことになりました。 降圧薬は血圧を下げる方法によって、つぎのような多くのグループがあります。 ①カルシウム拮抗薬 ②アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB) ③アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬) ④利尿薬 ⑤α遮断薬 ⑥β遮断薬(ベーターブロッカー) 結論を申しますと、上記①カルシウム拮抗薬グループのアテレック(= シルニジピン)が具合が良いです。⑥β遮断薬のグループは、どれも「うつ」のようになります。 β遮断薬を飲んでいた頃の症状は、つぎのとおりです。これは、当時の自分用のメモです。 最も辛いのは、不定期に且つ頻繁に「不安感・息苦しさ」が襲ってくること。これが来ると、いても立ってもいられなくなる。 「嫌~な気分になって息苦しさを覚える」、「息を一杯吸っても吸い切れていない感じ」、「あくびが不発に終わった感じ」。 そうなると、食欲がなくなり空腹感を感じない。3月に68kgだった体重が9月には62kgまで落ちた。やる気がなくなり、熱中していた趣味への興味もなくなった。 私は降圧薬として最初に下記のβ遮断薬を処方されました。それが災難でした。A~Dは全てβ遮断薬です。下記は、当時のメモです。 A: アテノロール錠25mg: 降圧効果充分、不安感の強まりが弱い。しかし、午前中はずっと不安感が続き、午後は弱まる。 B: アルチノロール塩酸塩錠10mg: 不安感の強まりが大きい。いても立ってもいられない状態になる。 C: プロプラノロール塩酸塩錠10mg: 不安感の強まりが大きい。いても立ってもいられない状態になる。 D: オルメサルタンOD錠10mg: 降圧効果が弱いが、不安感はしっかり来る。 掛かり付け医がバカの一つ覚えとは言いませんが(言ってしまった)、降圧薬というとベーターブロッカー(β遮断薬)しか頭になく、β遮断薬のグループ内で、上記A~Dを取っ替え引っ替え処方された次第です。β遮断薬を9ヶ月間も飲まされたお陰で、降圧薬を飲まなくても不安感が継続する状態になってしまいました。 いま考えれば、おかしいと気付いた時点で降圧薬を止めれば良かったのです。そうすれば、下記のように心療内科へ通院する必要は、なかったのです。しかし、当時は降圧薬にグループがあることやカルシウム拮抗薬など知りませんでしたから、掛かり付け医の言いなりでした。 精神的に辛くてどうにもならなくなり、心療内科のお世話になることにしました。心療内科から処方されるデュロキセチンカプセル20mgを2年余り飲み続けることになります。 心療内科での診断は「不安神経症」です。しかし、「うつ」の症状と全く同じです。通院している2年余りの間は、高血圧対策どころではありませんので降圧薬を拒否していたため、血圧は150/90が続きました。 なお、デュロキセチンは良く効いて不安感が消え、おまけにやる気が出ますので良い薬です。最初は違う薬でした。最初の薬は、不安感は解消しますが、デュロキセチンのようにやる気は出ませんでした。 心療内科に2年余り通って、ようやく不安神経症を克服することができました。 心療内科を卒業できましたので再び高血圧対策ということで、降圧薬についてネットを検索したところ、カルシウム拮抗薬が良いことに気付きました。そこで、掛かり付け医に懇願して、先ずアムロジピンを出していただきました。その直後、私の申し出により同じカルシウム拮抗薬グループのアテレック錠10(後発薬はシルニジピン)に変更してもらいました。変更の理由は、つぎのとおりです。 私は男ですが下肢静脈瘤があり、それが原因で下肢に浮腫が発生して、くるぶしに直径2 cmの大穴が開き体液が噴出したのです。南共済病院の皮膚科で診ていただいて全治3ヶ月でした。 いまは南共済病院の心臓血管外科で高名な孟先生の指導の下に弾性靴下によって下肢静脈瘤に対処しています。 アテレック錠は、動脈側と同時に静脈側の血管も拡張して血圧を下げるそうです。そのことから、下肢静脈瘤の改善にも効果が期待できます。一石二鳥です。血圧の降圧薬としての効果は充分ですが、下肢静脈瘤に対しての効果は、、、まだ分かりません。ですが、くるぶしの大穴の再発がないので効いているような気がします。 ちなみに、アムロジピンは動脈側のみの血管を拡張するそうです。したがって、血液の静脈側への流れが悪く滞留してしまうわけです。 以上、ご報告申し上げます。 【病気つながりで】 ①(背骨だけ)骨粗鬆症に起因する脊椎の圧迫骨折はこちら。 ②大腸ガンの写真はこちら(PDF)。会社の検診で10年以上「便潜血・要精密検査」と指摘され続けたため、観念して精密検査を受けた。 ・ 2016年1月28日、大腸内視鏡検査により、出血している巨大ポリープ(しかし良性)と、小さいけれど大腸ガンの存在が発覚。 結果的に、良性の巨大ポリープから出血していたお陰で「便潜血の指摘がうるさいから、そろそろ検査してみよう」と決心することができた。 ・ 2016年2月16日、無事切除。この後、5年間は毎年大腸内視鏡検査を行なってフォローアップが必要と。 ・ 2017月3月14日、切除後1年目。大腸内視鏡検査結果はこちら(PDF)。大腸ガンと他のポリープの切除痕は正常で再発なし。新たなポリープが発見されたが小さいので取り敢えず温存。 ・ 2021年、大腸ガン切除5年後の大腸内視鏡検査もパス。先生から「これにて無罪放免」のお言葉。 ③尿路結石の話題はこちら。 |
![]() Copyright © 2002- Sam Ohta/JA1POP All Rights Reserved. |