皇帝ダリアの挿穂(さしほ)
★2011年12月10日の朝、気温が0度Cまで下がって、池にはこの冬初めて薄氷がはりました。
皇帝ダリアは、霜に極端に弱いです。2度Cには持ち堪えたましたが、凍ったら一度で枯れてしまいました。
日が昇り気温が上がるにつれて葉が黒く変色してきましたので、慌てて挿穂を保存しました。
下記は、諸々の情報を私が勝手に解釈した自己流です。

挿穂作りと保存
 1) 下から一節目の上をノコギリで切断する。
  残った部分をオガクズかワラで覆って霜対策をしておけば、来年、また芽が出る・・・結果を申しますと、そのまま放置しても大丈夫です。翌年の春、残った部分の下にある球根から発芽します。球根まで凍ってしまう地域では霜対策が必要だと思います。
 2 ) 切断した茎から挿穂を作るため、各節のすぐ上をノコギリで切断して行く。
  このとき、上下の判別ができるように節の上を短く、下を長く切ることがポイント。切る位置はこちら。切った挿穂はこちら
 3) 保存のためのフタ付きポリバケツ(
Note 1)を用意する。
 4) ポリバケツの底に土(
Note 2)を5センチほど入れる。
  土が乾燥している場合は、加湿のために霧吹きかジョウロでさっと軽く水をかけておく。挿穂の保存が目的なので、育てるときのように水を与えてはダメ。
 5) その上に挿穂を適当な間隔(
Note 3)で並べる。
 6) 土を、挿穂が見えなくなってからさらに2~3センチ上まで補充する。
 7) その上にまた挿穂を並べ、土を補充するという作業を繰り返す。
 8) ポリバケツにフタをして、日光が当たらず、暖かくなく、しかし凍らない場所(
Note 4)に翌年春まで保存する。
 9) 翌年春、霜が降りない時期(
Note 5)になったら発芽と発根のための作業を開始する。

Note 1: ポリバケツは、乾燥を防ぐため必ずフタ付きにしてください。容量は、私の場合は挿穂が25個ほどなので20リットルにしました。加えて、挿穂の頒布用として10リットルのものを2個買ってきました。
Note 2: 土は赤玉土が最適のようですが、私は培養土を使いました。この土は、挿穂の保湿と、挿穂を凍結から保護するのが目的ですから培養土の意味はありません。来年、植え付けるときにも使おうというケチな考えです。ただし、翌年春にカビが生えていることを覚悟しておきましょう・・・2012年春、実際にカビが生えていました。でも、大丈夫です。
Note 3: 保存中に芽が出る可能性がありますので、隣の挿穂とは少し間隔を確保しておいた方が良さそうです。
Note 4: ポリバケツを屋内に置く場合は玄関のような、暖房が効かない場所にしてください。暖かいと、カビがはえたり腐ったりします(たぶん)。挿穂をそのまま土に埋めておく方法も良さそうですが、穴を掘って埋めると水が溜まって腐るのが心配です。水はけが良い土地なら大丈夫だと思います。
Note 5: 「霜が降りない時期」の目安は3月ですが、2012年の春は寒くて3月はまだ降霜の心配があり、4月になってもまだ寒かったので、結局、準備開始が5月になってしまいました。
【晩秋~冬】 挿穂作り
挿穂保存用ポリバケツ 12月10日
2011年
挿穂保存用ポリバケツ
20リットルのフタ付きポリバケツですと、挿穂が30本ほど保存できます。
挿穂の保存準備 12月10日
2011年
挿穂の保存準備
ポリバケツの底から「土」、「挿穂数本」、「土」、「挿穂数本」、「土」、「挿穂数本」の順に入れました。
この上に、さらに土をかぶせます。
挿穂の保存準備完了 12月10日
2011年
挿穂の保存準備完了
最後に土をかぶせました。
フタをすれば完了です。
下記は2013年の挿穂作り
凍り付いた池 12月29日
2013年
凍り付いた池
こうなると、皇帝ダリアは半日で葉が真っ黒く枯れてしまいます。
即日、挿穂作りをしなければなりません
 
挿穂 12月29日
2013年
挿穂
この写真で分かるように、来春に植えるとき挿穂の上下が分かるように節の上を短く、節の下を少し長めにしてあります。
 
挿穂保存中 12月29日
2013年
挿穂保存中
バケツに①土、②挿穂、③土、④挿穂、⑤土、・・・の段階です。すなわち、この土の下に既に挿穂が2段あります。その土に、左側で待機中の挿穂を載せます。
 

【春】 挿穂の発芽・発根・植付け
挿穂の発根 5月19日
2012年
挿穂の発根
今年は、いつまでも寒かったので5月13日になって、やっと春の作業を始めました。既に発芽していますので、発根を待ちます。
去年の切り株から伸び出した芽の、5月13日の様子はこちら
脈絡はありませんが、5月13日のおたまじゃくしはこちら
挿穂の寄せ植え 5月19日
2012年
挿穂の寄せ植え
巨大に育つ皇帝ダリアには狭くて気の毒と思いつつ、余った挿穂を大きめの鉢に寄せ植えにしてみました。
夏の水やりは大変なことになりそうです。大きめとは言っても、この鉢では皇帝ダリア1本分かもしれません。
この鉢のその後の様子はこちら

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